シルクロードの中央に位置する中央アジア諸国では、医療知識水準が充分でない幼いために、幼い子ども達の命が、適切な医療を受けられないまま失われています。万人に与えられるべき未来を謳歌する権利。その権利をもつ子ども達を救う為に、できるだけのことをしたい。
澄みきった空の下、子どもと母親たちの健康で明るい笑顔を一つでも増やしたい。そんな想いからこのプロジェクトは始まりました。キルギス共和国をはじめとするシルクロード近隣諸国の明日を担う子ども達の治療に必要な医薬品の提供、母親達の衛生意識向上などを目標に、有志が集まり2006年よりささやかな活動、支援を行ってきました。
そして2010年7月、NPO(特定非営利活動法人)「シルクロードの健康的な未来を考える会」として認証され、法人としてより積極的な支援を展開できる体制が整いました。
私たちの活動は、ペニシリンを調達し、現地キルギスの医療組織と連携しながら「子ども達をリウマチ熱から救う」ことに焦点を合わせています。
わずか1日あたり100円程度の抗生物質を10日前後投与することで、子ども1名を、リウマチ熱およびその後の後遺症の恐怖から救うことができます。
これからも継続してキルギス共和国ならびにシルクロードで暮らす子ども達の健康的な未来のために、皆さまのご支援を頂戴したく、何卒ご協力のほどお願い申し上げます。
特定非営利活動法人(NPO)
シルクロードの健康的な未来を考える会
代表 中島 利博
お問い合わせ:〒112-0013
東京都文京区音羽1-1-9バイファルビルディング音羽5階
Tel:03-6912-0374 / Fax:03-6912-0376
シルクロードではごく簡単に治療できる細菌性の「風邪」であるリウマチ熱により多くの幼い命が失われ、さらにリウマチ熱は成人の死因の半数を占める心突然死の要因ともなっている。この事実は06年私たちがキルギス共和国の調査に訪れた際に偶然発見し、続く二次調査でこの問題がソ連崩壊後の社会・経済・文化の変革により生じていることを明らかにした。
その抜本的解決には政治・社会構造の変革とともに、保健に関するリテラシー向上の啓蒙活動が必要とされる。本プロジェクトではリボンマグネットを製作・販売した収益により、澄み切った空の下、子供と母親たちの健康で明るい笑顔を一つでも増やしたいという願いを込めた本プロジェクトによりシルクロードの明日を担う子供たちに必要な援助活動を展開する。
古くから文化・文明・経済の交流の場であったシルクロードでは、変化に富んだ自然環境のもとで各民族・国家が独自の豊かな文化・風習を育んできた。 例えば高山地域に位置するキルギス共和国をはじめとした中央アジアでは、古くから遊牧が行われ、家畜の乳を加工して作る乳酸菌食品を多く摂取するという独特の食文化が形成されている。
本プロジェクトのコアメンバーの一人である宇田は、中央アジア諸国の独自文化を伝承するため “自然の叡智”をテーマとした2005年開催「愛・地球博」で中央アジア共同館をプロデュース。その過程で同地域の医療惨状を耳にし、中島を団長としたボランティア医師団を募り2回に亘り現地を調査。もはや先進国では見られないリウマチ熱患児が依然として存在し、さらに近年急増していることを知った。
リウマチ熱とは、A群溶血性連鎖球菌(以下、溶連菌)感染(いわゆる青っ洟の風邪)より数週間後に発症する主に小児の炎症性疾患です。症状は主として関節・心臓・腎臓・中枢神経にあらわれるが、特に心臓では弁膜症・心膜炎・心筋炎を発症するため致死的となる場合もある。またリウマチ熱罹患時の心臓合併症に気付かないまま成長し、成人後に突然死を起こす例も知られている。現在、先進国では、溶連菌感染症の迅速診断、抗生物質の普及、生活環境の改善などによりリウマチ熱の罹患率は著しく低下し、日本でもほとんど見られなくなっている(10万人当たり0.1人程度)。これに対しキルギス共和国では、リウマチ熱の罹患率は1990年頃までは減少傾向であったが、1991年ソビエト連邦崩壊後から罹患率が再増加し、現在までにその発症率は約3倍にも増加していることがわかった(人口10万人当たり650人)。さらに中央アジアでは労働人口における心突然死が死因のなんと半数を占め、人道的・経済的にも深刻な問題となっています。昨年2回目の調査では、小児期の未顕在化のごく軽症のリウマチ熱が、心突然死の約3割に基礎疾患として関与している可能性が明らかとなった。
これらの背景から、多くの方々の支えの元、タイトルにある「ハーティースマイル」シルクロードプロジェクトを開始しました。本プロジェクトでは現在、中央アジアで猛威を奮っている小児のリウマチ熱を撲滅することを一義的な課題とし、数十年後に「今」の子供たちが成人する際に、死因の半数を占める心突然死の制御と社会基盤の安寧を図ることを第二の課題としています。そして21世紀に生きる我々の新たなる指針を学び得ることを最終課題としたいと考えています。
キルギス共和国・国家顧問/「シルクロードの健康的な未来を考える会」
代表 中島 利博